ゴールデンライン

皆さんお元気ですか? 疲れが溜まっていたり、体調が悪いといつの間にか、猫背になっている…という人は多いと思います。良い姿勢というのは、実はものすごく全体の筋肉、特にコア・マッスル(体幹)を使っています。身体に疲れが溜まれば、筋肉中の乳酸が増え、筋肉が硬くなり凝りを感じ浮腫(むく)みます。すると身体全体がいつもより重たく感じ、良い姿勢を取り続けることが辛くなってしまい、だんだん猫背になっていくというわけです。また、猫背ではなくても、慢性的に腰や膝に痛みがある人は痛い部分を庇うような姿勢になっていき、骨盤が歪んだり背骨が傾いたりとバランスの悪い姿勢になってしまいます。姿勢が悪くて猫背でなにか問題があるのかと思う方もいるかもしれませんが、まず、第一に見た目があまり良くありませんね。不健康な印象を与えてしまいます。そして怖いのは、長年、悪い姿勢を続けていると、健康にも被害が出てくるかもしれないということです。たかが姿勢でそんな大げさな、と思われるかもしれませんが、人間の体は正しい姿勢を取ることで、脳からの伝達神経の流れが良くなり体の機能が向上します。また、良い姿勢で胸を張ると、肺が開き呼吸が楽になり日常的に深くて効果的な呼吸をすることができます。深くて効果的な呼吸は、血液を介して新鮮な酸素を体内の細胞に供給し続けます。常に新鮮な酸素を充分量得ることがきる細胞は活性化されて体内の老廃物が排出され新陳代謝が活発になります。猫背を続けていると日常的に浅い呼吸しかできない上に、胃腸などの臓器が圧迫されるので消化機能にもとても悪影響です。

 では、良い姿勢とは具体的にどんなものでしょう。理想の姿勢を表す 「姿勢のゴールデンライン」というものがあります。参照図を見ていただくとわかると思いますが、体を横から見たときに頭の先から耳〜肩〜手首〜膝〜くるぶしがきれいに一本の線のように真っ直ぐになっている状態です。

しかし、残念ながら、なかなかこんな一本線、ゴールデンラインをキープできている方はいません。みなさん、どこかしら傾いていたり歪んだりして、ゴールデンラインからずれています。ですが、歪みや傾きなど、自分の姿勢を把握した上で気をつけてゴールデンラインを意識して毎日生活するのと、全く知らずに生活を送るのとでは、未来の、いえ、3年後5年後の近い将来の健康状態が変わってくるかもしれません。手遅れになる前にご自分の姿勢を把握して、ゴールデンラインを目指して見た目の印象だけでなく、身体の芯から健康になりましょう。

 

矢島 敬朗  カイロプラクター

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